見聞および体験した韓国各種事情
(マニアのためのページ)
2001年当時のものです。その後の変化がある可能性があります。
●地下鉄
地下鉄1号線(紺色)はソウル特別市地下鉄公社と韓国国鉄が相互乗り入れの形をとっている。
地下鉄公社側はスチールで抵抗制御の旧1000系とステンレスでVVVFインバータ制御の新1000系、国鉄側がスチールで抵抗制御の1000系とステンレスでVVVFインバータ制御の5000系。地下鉄公社の旧1000系初期車が74年日本車輌製造なので、同時期のJR301系や103系1000番台に似たデザイン。台車もDT21系そのままという感じ。国鉄1000系は同じ設計で韓国のメーカーが製造したものなので塗色以外同じ。旧1000系は地下鉄公社所属も国鉄所属も廃車が進んでいる。地下鉄公社新1000系の基本設計は4号線用4000系を踏襲している。国鉄5000系も基本デザインは似ており、ブラックフェイスにすることで引き締まったデザインにしている。どちらも西武6000系に似ている。
塗色は地下鉄公社車が白地に窓周りが赤色の帯、国鉄車が緑地に橙の塗り分け。国鉄車は湘南色に近いが、日本と比べれば少々どぎつい。
運転は北議政府(ポクウィジョンブ)−ソウル駅−仁川(インチョン)と北議政府−ソウル駅−水原(スウォン)の交互運転が基本で10両編成。また、京元線竜山(ヨンサン)−回基(フェギ)は専用の4両編成の国鉄1000系が区間運転を行っている模様。この区間はバラスト軌道で25mの短尺レール。懐かしい「ガタン・ゴトン」の音であった。
地下鉄2号線(緑色)はスチールで抵抗制御の2000系。前面スタイルは西武101系初期車や遠州鉄道1000・2000系に似ている。塗色は白地に窓周りが緑色の帯。および、増発による車両不足分は3号線用3000系を移籍させてまかなっている。だが少数で乗れなかった。
運転は環状運転が基本で10両編成。ハングルで“循環 Circle Line”と表示。入庫電車のみ駅名が表示される。それから、2つの支線には支線用の4両編成の2000系が区間運転を行っている。沿線に車庫があることから想像すると、営団千代田線の北綾瀬支線のようなものか。
地下鉄3号線(橙色)はステンレスの3000系。おそらくチョッパ制御だろう。前面スタイルは小田急9000系に似ている。塗色は窓下にオレンジ色の帯。
運転は大化(テファ)−水西(スソ)の通し運転が基本で10両編成。
地下鉄4号線(水色)はステンレスの4000系。VVVFインバータ制御。前面スタイルは西武6000系に似ている。塗色は窓下に青色の帯。
運転はタンコゲ−安山(アンサン)の通し運転が基本で10両編成。
1号線の新1000系と5000系、3号線の3000系、4号線の4000系にはLED表示器があるが、車内中央部に枕木方向に取り付けてある。日本と違っていて興味深い。
3号線の北端部と4号線の南端部は国鉄線籍であり国鉄車も乗り入れるが、1号線と違って地下鉄線として案内している。
地下鉄5号線(紫色)は5000系。
地下鉄6号線(茶色)は6000系。
地下鉄7号線(鳶色)は7000系。
地下鉄8号線(朱色)は8000系。
この5〜8号線の車両の基本設計は全て同じ。ステンレス製、VVVFインバータ制御(インバータの音は日本と異なる)、ドア上部にLED表示があり、車外スピーカーもある。台車もボルスタレス式でDT50系に似ていた。しかも最新の6000系は片持ち式でつかみ棒もシートから出ており、JR209系をパクったとしか思えない。塗色も窓下に各路線の色の帯となっている。
運転は5号線が傍花(パンファ)−千戸(チョンド)−上一洞(サンイルドン)と傍花−千戸−馬川(マチョン)の交互運転が基本で8両編成。
6号線は「ラケット」形態の運転で8両編成。烽火山(ポンファサン)から“鷹岩循環”と表示して鷹岩(ウンアム)まで行き、鷹岩からは“烽火山”の表示に変わるが、方向は変わらずに独パウィを通って鷹岩から烽火山へ向かう。そのため、鷹岩より北の5駅は単線で片方向にしかホームがない。
7号線は温水(オンス)−長岩(チャンアム)の通し運転が基本で8両編成。
8号線は岩寺(アムサ)−モランの通し運転が基本で4両編成。
この4路線はワンマン運転を行っている。運営もソウル都市鉄道という別会社であるが、乗車券は地下鉄公社や国鉄などと共通で連絡通路に中間改札はない。
1号線は国鉄に準じて左側通行、他の2〜8号線は右側通行である。日本の左側通行に慣れた身としては少々戸惑った。
地下は直結軌道(バラスト撒布区間もあり)、高架区間はスラブ軌道(バラスト撒布区間もあり)。軌間は1435mm、電圧は2〜8号線が直流1500V。1号線の地下鉄区間(清涼里(チョンニャンニ)−ソウル駅)も直流1500Vであるが、その両端の国鉄区間は交流25000V50Hzで、デッドセクションを通過する。
車両は全て20m4扉両開きロングシート、車内放送は合成音声で韓国語と英語の案内、乗換駅では駅案内の前に音楽が流れる。また、2号線を除く全ての路線の駅にLEDによる接近表示装置を備えている。2号線はLEDではなくフリップ式。
こういったことを写真で紹介したいが、韓国では軍事保安上の理由から原則として撮影禁止。記念写真なら勝手という抜け道もあるが、それでも写真撮影は控えたほうがいい。
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●バス
一般路線バス車両は、現代は三菱、亜細亜(起亜の子会社)は日野、大宇はGMやいすゞのコンポーネントを使っているが、あまり似たデザインではない。現代車のセーフティウインドウのデザインは三菱のそれに似ているが、それくらい。中扉は引戸。低床化は進んでいないようで、ワンステップやノンステップバスは見なかった。
座席バス車両は日本では見かけないタイプといえる。ミドルデッカーで中扉(折戸)がついている。路線バスだが外観は観光タイプ。三菱エアロバスに中扉がついているわけだけど、想像できますか?
マウルバスは大宇のマイクロバスタイプ。大宇製だがトヨタ・コースターに似ていた。マイクロバスといっても前扉と中扉(折戸)がついている。
高速・貸切バスは日本とほぼ似たデザイン。写真は亜細亜の現モデル。日野セレガ(マイナーチェンジ前)に似て非なるデザイン。テールランプは低い位置にあるが、日産ディのような間延びした感じはしない。また、現代は“HYUNDAI AEROBUS”と名乗っており、前も後ろも側面も三菱エアロバスそのまま。大宇はいすゞスーパークルーザーの流れを汲むデザインのままで、ガーラへは移行していない。
ところで、路線バス・高速バス車両ともに、窓ガラスに系統番号や行先を貼り付けている。車体にも系統番号をペンキで大書きしているということは、廃車になるまでずっとその路線で使われるということだろうか。それから、運転手1人にバス1台が割り当てられているようで、運転台周りには私物がけっこう置かれていた。
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●タクシー
一般タクシーは日本の小型車クラス。現代と大宇が圧倒的に多いが、個人タクシーの一部に欧州車がある。写真は現代車だが、三菱でいうところのミラージュクラスの小型車。
模範タクシーは日本の大型車クラス。というか、見たまんま三菱デボネアなのだ。もちろん現代製であるが、デボネアがタクシーになっているのである。これに乗ったら日本のタクシーには乗れなくなるかも?! 写真がなくて申し訳ない。
両者ともにミッションはAT、燃料はガソリンと思われる。
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※ここで、日本と韓国の自動車メーカーの関係についてちょっと説明。
戦後、韓国は99年まで特殊車両以外の日本車の輸入を禁止していた。それは対日感情もさることながら、自国の自動車産業を育成する意味もあった。一方で、白紙の状態で自動車生産はできないので、日本のメーカーと技術提携をしている。日本から見ればムシが良すぎる感じもなくはないが、日本側とて技術供与で何らかのメリットがあったと思われる。こうして、
三菱 − 現代(ヒョンデ、HYUNDAI) ダイハツ、いすゞ − 大宇(テウ、DAEWOO)
ホンダ、マツダ − 起亜(キア、KIA) 日野 − 亜細亜(アシア、ASIA)
日産 − 三星(サムソン、SAMSUNG)
という関係ができ上がり、日本から設計図を借りて自動車生産を行った。だから、“GRANDURER”というデボネアとか、“GARROPER”というパジェロとか、“TICO”というミラとか、車名はわからないがアコードとかが走っていた。なお、資本関係は同じGM傘下のいすゞと大宇だけらしい。
2001年以降はオリジナルデザインの自動車も生産されるようになったが、基礎的な部分は日本車と同じといえよう。ヒュンダイ車に乗るということは三菱車に乗るのと同じなのだ。
それから、トヨタが米国生産車“LEXUS”を韓国で販売しているが、高級外車扱いになっているようだ。
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●空港および航空路線
一番距離の長いソウル−済州でさえ、所要時間は1時間5分。だからB747を除く大型機・小型機が区別なく投入されるし、国際線機材が間合いで飛ぶこともある。時刻表から推定すると、KE1136便は釜山から関西へ往復した機材がソウルへ飛ぶ運用らしかった。
KE1136便に搭乗するまでと降りてからはランプバスに乗った。ネオプラン製の空港ランプバス専用モデルで、水色のKAL塗装。キャブオーバー型ノンステップバスで、前後・左右の4ヶ所にスイング式プラグドアを装備している。
なお、空港も鉄道同様に構内での写真撮影は軍事上の理由から禁止。米国同時多発テロが起こった影響もあり、記念撮影でも注意を受ける可能性が非常に高いので撮影は控えるように。
ちなみに、今回の留学で乗った飛行機は以下の通り。
8月 2日JL870便 JA8267(B767−300)
8月 2日JL963便 JA8549(DC10−40・センターギアなし)
8月24日KE1149便 HL7567(B737−800)
8月25日KE1136便 HL7540(A330−300)
8月26日KE765便 HL7297(A300−600R)
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●通信いろいろ
携帯電話番号は01*から始まる10ないし11桁。*の数字で電話会社がわかる。一番人気があるのはSKテレコムの011。人気がありすぎて一部に11桁の番号が割り当てられている。
端末は面白味に欠ける。ほとんどが折畳式で色も白か銀色。電動で開く⇔折り畳むのが愉快だが、はっきりいってバッテリーのムダ。メーカーも三星かLGが圧倒的。マニア的にはモトローラの黒色が斬新だった。
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